ヒトの身体を構成している成分には、水分、タンパク質、脂質(中性脂肪など油に溶ける物質のこと)、炭水化物(糖類のこと)、無機質(ミネラル)などがあります。
これらの体重に占める割合は、性別や年齢、体型、栄養状態などにより個人差があるものの、だいたい決まっています。
もっとも多いのは水分で、成人で体重の約50%~65%を占めています。
水分の占める割合は赤ちゃんのときがもっとも多く、体重の75%が水分です。その後、年齢とともに水分の占める割合は減少していき、70歳以上では約50%~55%になります。
赤ちゃんの身体がプヨプヨしているのも水分が多いためです。逆に高齢になるほど、身体全体の水みずしさが失われていくのは
水分の占める割合が減少していくからです。
老いることを枯れるなどといいますが、水分の面からみると文字どおり実際に枯れているわけです。
また、同じ体重で比較した場合、女性のほうが男性より脂質の割合が多いぶんだけ水分の割合が少なくなっています。
一方、タンパク質は15%~20%程度、脂質は15%~25%程度ですが、特に脂質は個人差が大きく、やせている人より太ってい
る人のはうが、男女でも同じ体重で比較した場合、女性のほうが脂質の割合が多くなっています。
そして、無機質(ミネラル)の体重に占める割合は、約4%しかありません。
そのほか、炭水化物は1%以下です。
日ごろ、あまり意識していないものの、私たちの身体には、非常に微量ながら、さまざまなミネラルが含まれてい ます。
そして、そうしたミネラルのほとんどは金属の元素です。ふだん、目にしている鉄や銅をはじめ、亜鉛、マグネシ ウム、マンガンなどといった金属が、身体の中にあるなんて、不思議だと思いませんか。
金属は身体にとって害になるものという印象があります。ところが、実は生きていくうえで欠かすことのできない重 要な役割をしているのです。
なぜ、このような金属の元素が、私たちの身体に含ま れているのでしょうか?
それは生命の進化に深く関わっています。
ヒトの血しょうなどに含まれている金属元素の組成は、海水の金属元素の組成に近いことが知られています。これ はかつて生命が海で生まれたことを示しています。
また、生命が誕生した当初の地球上には、鉄や銅といった金属元素が豊富に存在していました。その結果、最初 の生命は、身体や生命活動の材料として、自分の周りからいくらでも調達できる金属元素を使用したのです。
もし、そのころの地球に金が豊富にあったら、私たちの皮膚は金色をしていたかもしれません。
さらに、当時多量に存在していた鉄を骨格に利用していたら、それこそサイボーグのような強靫な身体になって いたかもしれません。こんなことを想像すると楽しくなります。
さて、このサイトでは、こうした金属を代表とするミネラルが、どのような働きをしているのかを、わかりやすく解説して います。
おなじみのカルシウム、ナトリウム、カリウムなどの代表的なミネラルはもとより、セレン、モリブデン、コバル ト、クロムといった、あまり聞き慣れないものについても取り上げています。
セレンやモリブデンなどは、いったいどんな働きをしているのか知りたいと思いませんか?
このサイトを読めば、こうしたミネラルが、驚くほど多才でたいせつな働きをしていることがわかります。 そうすると、突然、食事の内容をいままで以上に意識するようになります。
最近、なんとなくウツだったり、身体がだるかったりするのも、このミネラルやあのミネラルが足りないからかもし れないと思うようになるからです。
でも、心配いりません。このサイトでは、どのミネラルをどの程度摂取すればよいか、それらのミネラルがどの食品に含 まれているかにもふれていますので、ぜひ参考にしてください。
ミネラルのサプリメント類を賢く利用するのも、方法の1つです。現在では、あらゆるミネラルを錠剤などから摂 取することが可能だからです。
しかし、これはあくまで補助的な手段だと考えてください。どうしても不足しがちなミネラルを薬やサプリメント から補充しなければならない場合もありますが、必用に応じて賢く利用するのが前提です。
食事から摂取するなんてめんどうだとばかりにサプリメント に頼りすぎるのはよくありません。 本文でもふれていますが、いくら身体にとって必用なミ ネラルだといっても、摂りすぎると逆にいろいろな障害が起きるからです。
ミネラルは、それぞれが量的に微妙なつり合いを保ちながら働いています。1種類のみを多量に摂ればよいという ものではありません。
いうまでもないことですが、ミネラルも食事から摂るのが理想です。できるだけバランスのよい食事をすることで 摂取するようにしたいものです。
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