マグネシウム


マグネシウムを含む食品

マグネシウムも多くの食品に含まれているので、必要量を摂取するのは比較的容易です。

マグネシウムを含む代表的な食品には、豆類、種実類、藻類などがあります。また、豆腐をつくる際に使用されるニガリの主成分は塩化マグネシウムです。また、植物の葉に多く含まれている葉緑素の主成分もマグネシウムなので、緑の濃い野菜類にも多くのマグネシウムが合まれています。

マグネシウムは骨の中に豊富にあるので、魚介類は骨ごと食べられるものがよいといえます。

マグネシウムを含む具体的な食品としては、100gあたり、ごま(乾)370mg、かぼちゃの種(いり味付け)530mg、アーモンド(乾)310mg、あおのり(素干し)1300mg、わかめ(素干し)1100mg、ほしひじき620mgなどがあります。

し好飲料類のなかにもマグネシウムを多く含んでいるものがあります。たとえば、インスタントコーヒーは100gあたり410mg、ピュアココアは40mg、抹茶230mgなどです。

前述したように、マグネシウムはカルシウムとバランスよく摂ることがたいせつです。カルシウムを多く含んでいる食品を摂ったときには、マグネシウムも摂るようにしましょう。乳製品はカルシウム含有量が多いわりにマグネシウム量が少ないので、注意が必要です。 


1日にマグネシウムをどれだけ摂ればいいのか

マグネシウムを1日にどのくらい食事から摂ればよいのかを示した食事摂取基準は、下記の表のとおりです。表のようにマグネシウムの摂取基準には、推定平均必要量と推奨量が設定されています。

推定平均必要量は、ある母集団に属する50%の人が必要量を満たすと推定される1日の摂取量です。推奨量は、ある母集団のほとんどの人が1日の必要量を満たすと推定される摂取量です。要するに推奨量程度のマグネシウムを摂取していれば問題がないということです。表には載せていませんが、妊婦ではこの推奨量に+40mg付加したものになります。

通常の食事をしていれば、マグネシウムが過剰になることはほとんどなく、これまで過剰摂取による障害も報告されていません。そのため通常の食事からの耐要上限量は設定されていません。しかし、通常の食事とともに薬など食事以外からも摂取する場合の耐要上限量は設定されています。

食事以外から摂取する場合の耐要上限量は成人の場合、1日あたり350mg、小児では1日の摂取量が体重1kgあたり5mgです。

また、カルシウムやリンを摂りすぎるとマグネシウムの吸収が阻害されるので、カルシウムやリンを多く摂取したときには、マグネシウムも多く摂る必要があります。理想はカルシウムの摂取量をマグネシウムの1.5倍から2倍程度にしておくことです。

厚生労働省による国民健康・栄養調査(平成20年)によれば、成人の場合、男性は平 268mg、女性は平均239mgのマグネシウムを摂取し、ともに推奨量には達していません。 


マグネシウムの影響で下痢

マグネシウムは多くの食材に含まれているため、通常の食事で不足することはほとんどありません。また、体内のマグネシウムが不足しても、小腸からの吸収率がアップすると同時に、尿として排泄される量が減少し、または骨に蓄えられているマグネシウムが使用されることで、急激に欠乏することはありません。

ただし、利尿薬の服用者やアルコール中毒患者などは排泄が増加するため欠乏しやすくなります。またカルシウムやリンを摂りすぎると、マグネシウムの吸収が阻害されることがあります。

マグネシウムは骨や歯の成分なので、欠乏すると骨や歯が弱くなり骨粗しょう症になる可能性があります。

さらに、筋肉や神経での伝達や多くの代謝機能に関係しているため、欠乏すると不整脈、心疾患、しびれやけいれん、こむらがえりといった筋収縮異常、緊張感の低下や刺激に対する過剰反応、神経疾患、精神疾患などさまざまな症状があらわれます。

一方、通常の食事をしているかぎり、マグネシウムの過剰症になることはありません。もし過剰に摂取されても小腸からの吸収が抑制され過剰なマグネシウムは下痢や尿として排泄されます。

マグネシウムは胃酸を中和する制酸薬や下剤として使用されています。そのため、薬としてマグネシウムを投与されていたり、腎臓の機能が低下した場合には過剰症になることもあります。

マグネシウムは下剤として利用されているように、過剰摂取したときの症状として最初にあらわれるのは下痢です。

高マグネシウム血症になると、筋力の低下、呼吸マヒ、意識障害、心疾患などの危険性があります。


マグネシウムも骨の成分

マグネシウム(Mg)も金属のミネラルです。

マグネシウムの体内存在量は、体重の約0.05%です。体重70kgの人で約35gになります。

体内マグネシウムの約60%は、カルシウムとともに骨や歯の構成成分になっています。ほかは約30%が筋肉に、残りは軟組織などの細胞内にあり、約1%が細胞外液にあります。

このようにマグネシウムの主要な役割の1つは、リンと結合したリン酸マグネシウムとして骨や歯の成分になることです。

体内のマグネシウムが不足すると、カルシウムが不足したときと同じように骨に蓄えられているマグネシウムが使用されます。さらに、骨のマグネシウムが放出される際には、多量のカルシウムも同時に放出され、骨が弱くなります。また、放出されたカルシウムが細胞内へ入り込むことで、細胞の機能低下を招きます。

カルシウムやリンを摂取しすぎると、マグネシウムの吸収が阻害されることも知られています。

マグネシウムは、カリウムに次いで細胞内に多く存在するミネラルです。 300種類以上の酵素反応に関係しており、補酵素として糖質や脂質の代謝作用における酵素を活性化する働きをしています。エネルギー代謝やタンパク質の合成にも関わっています。

また、細胞内外にあるカリウムイオンやナトリウムイオン、カルシウムイオン濃度の調節に作用し、筋肉の収縮や神経での刺激伝達にも重要な役割をしています。


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