ナトリウム


ナトリウムを含む食品

ナトリウムは食塩の成分として、ほとんどの食品に含まれています。

そして食塩には、100gあたり39000mgのナトリウムが含まれています。小さじ2分の1(3g)の食塩でも1170mgのナトリウムを含んでいることになります。

前述したようにナトリウムは摂りすぎに注意する必要があります。激しい運動をしたり、汗を大量にかくようなことをしていないかぎり、ナトリウムの1日あたりの推定平均必要量は600mg、食塩換算で1.5g程度です。日本人の場合、通常の食事をしていれば、1日あたり10g以上の食塩を摂っているので、できればなんとかそれを10g未満にしたいところです。

簡単にいえば、塩辛いものをたくさん食べないことです。ヌードルタイプのカップメン1個(80g)食べただけで5.5g、みそ汁1杯(18g)で22gの食塩を摂取することになります。 


1日にどれだけナトリウムを摂ればいいのか

ナトリウムを1日にどのくらい食事から摂ればよいのかを示した食事摂取基準は、下記の表のとおりです。表のようにナトリウムの摂取基準には、推定平均必要量と目標量が設定されています。

推定平均必要量とは、ある母集団に属する50%の人が必要量を満たすと推定される1日の摂取量です。目標量は、生活習慣病の一次予防を目的として、現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量のことです。

ナトリウムの推定平均必要量は18歳以上で1日あたり600mg、食塩換算では1.5gほどです。 ところがナトリウムは、通常の食事をしていれば1日11g程度は摂取しているので不足することはありません。逆に過剰摂取に注意したいミネラルです。

食事摂取基準では特に耐要上限量は設定されていませんが、目標量を基準にすると、1日あたり食塩換算で12歳以上は男性で9g未満、女性で7「5g未満が一応の目安になります。 


ナトリウムの摂り過ぎに注意しましょう

ナトリウムはおもに食塩としてさまざまな食品から摂ることができるため、通常の食生活で不足することはありません。逆に、塩分であるナトリウムの摂りすぎに注意する必要があります。

これはヒトをはじめとする動物が、本能的に塩分を求める欲求をもっているからです。さらに日本には、みそ汁やしょうゆ、漬け物など塩分の多い食品がたくさんあります。

とはいえ、激しい運動や高温下での活動で大量に汗をかいたときは、水分とともに塩分も排出されるため、体内のナトリウム量が減少する場合があります。また、急激な嘔吐や下痢などでもナトリウム量が低下することがあります。

なんらかの原因で急速にナトリウムが減少すると、筋肉のけいれんやめまい、意識障害、昏睡状態になることもあります。また、長期に減少した場合には、吐き気、食欲不振、倦怠感、低血圧などの症状がでます。

反対に塩分であるナトリウムを摂りすぎると、高血圧や動脈硬化、脳卒中、腎臓病やガンになるリスクも高まります。


ナトリウムの働き

ナトリウムはカリウムとともに神経で刺激を伝達する重要な働きをしています。

ナトリウムイオン(Naうの大部分は細胞外液中にあり、一方、カリウムイオン(Kうは細胞内液中にあります。細胞膜には、細胞内にあるナトリウムイオンを細胞外へくみだし、細胞外にあるカリウムイオンを細胞内へ取り込むポンプ(ナトリウムポンプ)があります。

このポンプは1回の働きで、ナトリウムイオンを3個くみだし、逆にカリウムイオンを2個取り込みます。細胞外へくみだされるナトリウムイオンのほうが1個多いため、常に細胞外のナトリウムイオン濃度のほうが細胞内のカリウムイオン濃度より高くなります。また、細胞内にあるカリウムイオンは自然に少しずつ細胞外へでていくので、結果的に細胞外のはうがプラスの電位が高い状態になっています。

この状態で刺激を受けると、刺激を受けた部分の細胞膜のナトリウムチャンネルが瞬間的に開き、細胞内ヘナトリウムイオンが流れ込みます。これにより通常の状態とは逆に、細胞内のほうが細胞外より一気にプラスの電位が高い状態になります。この細胞内のプラスの電位のことを活動電位といいます。

一瞬高まった細胞内の活動電位は、すぐに細胞膜のカリウムチャンネルが開くことで、細胞内にあったカリウムイオンが外に排出され細胞内の電位も下がり、もとに戻ります。

このようにして刺激情報である活動電位が、神経細胞内を次々と伝わっていくというわけです。 


ナトリウムは、食塩の構成成分

ナトリウム(Na)と塩素が結合すると塩化ナトリウム、いわゆる食塩になります。このようにナトリウムは多くの食品に含まれている、なじみの深い金属のミネラルです。

体内にあるナトリウム(Na)量は、体重の0.15%程度です。体重70kgの人なら約100gがナトリウムだということです。これは体内にあるミネラルのうち5番目に多く、マグネシウムや塩素とも同じ量です。

体内にあるナトリウムの3分の1は骨や頭蓋骨などの骨格に、残りはほとんど細胞外液にナトリウムイオン(Na+)や塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム(重曹)、リン酸ナトリウムのかたちで存在しています。

ナトリウムは血液や細胞内外の体液のバランス(浸透圧)を調節したり、カリウムとともに神経や筋肉で刺激を伝達をする役目があります。また、筋肉や神経の興奮を静める作用や、体液の酸性・アルカリ性の調節、カルシウムなどほかのミネラルの吸収を助ける働きをしています。

ナトリウムはおもに食塩として食物から摂取されます。大多数の食品には食塩が使用されているため、通常の食生活でナトリウム不足になることはありません。逆に過剰摂取に注意する必要があります。 


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