マンガン


マンガンを多く含む代表的な食品

通常の食事を摂っていれば、マンガンが不足したり過剰になることはありません。

マンガンは土壌に多く含まれているミネラルのため、植物性食品に豊富です。主食である穀類をはじめ、豆類、種実類、野菜類などに多く含まれています。

具体的には、以下100gあたり、穀類では、食パンで0.24mg、こめ(精白米)で0.35mg、豆類では、だいず(国産乾)1.9mg、凍り豆腐4.5mgなどです。

種実類では、ごま(いり)2.52mg、アーモンド(乾)2「63mg、ヘーゼルナッツ(フライ味付け)5.24mgです。

野菜類、果実類では、しそ(葉生)2.01mg、しょうが(根茎生5.01mg、パインアップル(缶詰)1.58mgなどです。

また、マンガンは藻類にも豊富で、十しひじき1.72mg、あまのり(焼きのり)3.72mg、あおのり(素干し)13mgです。

ただし、マンガンは吸収率が非常に低いミネラルです。前述したように鉄分の多い食事も、マンガンの吸収を阻害します。 


マンガンは1日にどれだけ摂ればいいのか

マンガンを1日にどのくらい食事から摂ればよいのかを示した食事摂取基準は、下記の表のとおりです。表のようにマンガンの摂取基準には、目安量と耐要上限量が設定されています。

目安量は特定の集団の人々がある一定の栄養状態を維持するのに十分な量で、18歳以上の男性は1日4.0mg、女性は3.5mgになっています。

耐要上限量とは、ほとんどすべての人々が健康障害をもたらす危険がないとみなされる習慣的な摂取量の上限量のことです。 18歳以上の男女ともに、1日あたり11mgが上限量になっています。

とはいうものの、マンガンがどの程度必要なのか、科学的にはっきりとわかっているわけではありません。また、マンガン欠乏による障害も明確になっていません。

そのためマンガンの摂取基準は、成人の1日あたりのマンガン摂取量の推定値(3mg~5mg)から設定されています。耐要上限量についても、明らかに間題が起きていない量を基準にしています。

そして、前述したように通常の食事を摂っていれば、マンガンが欠乏したり過剰になることは、ほとんどありません。

ただし、マンガンの含有率が少ないかたよった食事をしたり、マンガンの代謝機能が低下している糖尿病や慢性関節リウマチの患者はマンガンが欠乏する可能性があります。

また鉄分の多い食品は、マンガンの吸収を阻害します。


マンガンが不足したときの症状

通常の食事によりマンガンが欠乏したり過剰になることは、ほとんどありません。

また、ヒトの場合、マンガンが欠乏したときに、どのような症状があらわれるのか、まだ明確になっているわけではありません。

マンガンの体内での役割から、マンガンが欠乏すると、骨の発育不全や性機能の低下、運動機能の低下、中枢神経障害、皮膚疾患、糖尿病になりやすくなるなどの影響があるのではないかと推測されています。

マンガンの過剰症では、マンガン鉱山労働者などマンガンの粉塵などを吸入する機会の多い労働者の間で、障害が起きることが知られています。

具体的なマンガン過剰症には、初期症状として食欲不振、脱力感、不眠、頭痛などが起き、進行するとマンガンによる肺炎、甲状腺肥大、パーキンソン病に似た精神障害(筋肉の硬直、ふるえ、動きがにぶくなるなどの症状)などになる場合もあります。


カラダにおけるマンガンの役割

マンガン(Mn)は成人の体内に約12mg~20mg含まれる金属のミネラルです。

通常の食生活をしていれば欠乏症や過剰症になることは、ほとんどありません。

マンガンは全身の各組織に一様に分布していますが、特に細胞内でエネルギー(ATP)を生産しているミトコンドリア内に多く含まれています。

組織レベルでは、骨、肝臓、腎臓、すい臓に多く、網膜、毛髪、皮膚色素沈着部など、体内の色素部にも比較的高濃度のマンガンがあります。

体内でのマンガンの働きは、まだ不明な部分も多くありますが、おもに各種酵素の構成成分として酵素の活性化を助ける役割をしています。こうした役割をする物質のことを補因子といいます。マンガンを含む補因子には、ピルビン酸カルボキシラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼなどが知られています。

具体的には、タンパク質や脂質、糖質の代謝を促進する酵素の活性化、骨や関節をじょうぶにする酵素の活性化などです。このため子供の成長には欠かせないミネラルの1つです。

糖質の代謝機能に関して、マンガンにはインスリンの働きをにける役目があるため血糖値を下げる作用もあります。

また、マンガンは性ホルモンの合成に関与し、正常な生殖機能を維持する役目があります。

そのほか、内耳の発育形成、活性酸素の除去、中枢神経の正言化などの働きがあります。


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